しがない宇宙船

４月１７日　ギャラクシー団体　オフィス　AM10:00
しのぶ「今日からこの団体で世話になることになった越後しのぶです・・・と、言っても2人とも私のことは知っているか」
ディアナ「こちらこそヨロシクおねがいしますネ！」
内田「良い競争相手が増えたわね」
昨日、頑張って獲得した越後が選手に挨拶している。
何かこうして見ていると美少女３人で歌のユニットか何かに見えてきてしまうな。とてもプロレス選手の集まりに見えないかも・・・。
ちなみに俺は予想通り筋肉痛になってしまっていた。
由羅「さ～て、それじゃあ挨拶は終わった？越後はこの団体に来たばかりだから2人とも、ジムやら寮やらに案内してあげてくれないか？」
内田「そうですね。わかりました」
ディアナ「任せて下サイ！」
ふう、相変わらずディアナたん・・・いや、ディアナは元気だな。
由羅「ふぁ～あ・・・。しっかし、これで何とか選手が３人か～」
霧子さんがお茶を持ってきてくれた。
霧子「由羅さん、昨日はおつかれさまでした。これで上手く行けば何とか今月中に団体の旗揚げが出来そうですね」
由羅「まだあと３人必要なんですよね？俺、とてもじゃないけど後３人もどうにかなるとは到底思えなかったりするのですが・・・」
俺は思っていることを率直に言った。具体的に後３人もの人数不足を一体どうやって解決するのか・・・全く思いつかないし、霧子さんの策もまだ聞いていない。
霧子「ええ、そのことなのですが・・・海外提携しましょう！」
由羅「KAIGAITEIKEI?」
えっと・・・言葉から察するにやっぱ・・・国外の団体か何かと手を結ぶって事か？
霧子「えっと・・・言葉通りの意味です。ようするに国外の団体と提携してその団体の人材をこの団体に送ってもらうんです」
ああ～、なるほどやっぱりそういうことか・・・っていうかそう意味以外にないよな？
あれ？俺ひょっとして今、霧子さんに馬鹿と思われちゃった？
由羅「あ、ああー！なるほどなるほど、やっぱりそうですかー！いやー意味わかってましたけどね実際・・・ちょっと天然系気取ってみたかったっていうか？うん・・・いえ、ほんとですよ？」
霧子さんが明らかに引いているっぽかったorz
霧子「ま、まあとりあえず意味が分かっているなら話は早いですね、こちらが海外の団体のデータになります、最初の試合にもなるので出来るだけこちらの選手と同年代の選手が多い団体と提携するのがよろしいと思われます」
そう言うと霧子さんがオフィスのデスクに団体のデータが記入されている資料を並べた。
相変わらず良い仕事しますね霧子さん・・・。
霧子さんに感謝しつつ用意された資料に目を通してみる。かなり細かいデータまで記入されているな。ふむふむ、全体的に結構２０代前半の選手が多いな・・・。
お？この団体なんか１０代の子が多くていいじゃないか？
由羅「SSS・・・？サディスティックなスキャンダル満載の社長って意味か？霧子さん、この団体なんて１０代の子が多くてよくないですか？」
霧子「そ、そうですね。団体名の意味はありえないくらい的外れですが、私もその団体に目をつけていました」
おお！？霧子さんもこの団体が良いと思っていたのか・・・。なんとなく不思議な自信がついたぞ。やっぱり人間って人と一緒な意見だと安心するな。
霧子「それでは由羅さん今から海外提携に向けての手続きを行いますので、色々と書いてもらいますね?」
うええ・・・色々と書かなきゃいけないのですか・・・めんどくさいなぁ・・・。
そんなこんなで色々と霧子さんに説明してもらっていると・・・。
霧子「大丈夫ですよ社長、お金なら・・・たくさんあるんですから。きっと提携、上手く行きますよ?」
と、言ってきた。なので
由羅「お・・・お主も悪よのぅ・・・」
としか返せなかった。いや、何も悪くないんだけど・・・ね。
それから数日して何とかSサディスティックなSスキャンダル満載のS社長と提携が成功した。
これで今月中に旗揚げはできることになった・・・んだよな？はぁ～団体が出来た早々にこんな危機的な状況を作ってくれた親父にはほんとにお礼参りにいかないとな・・・。霧子さんにも迷惑がかかっただろうし。
それにしても海外から選手が来てくれることをディアナ達に伝えたらえらく張り切っていたな・・・ディアナ達がどんな試合を見せてくれるのか今から楽しみだな。ディアナ達の練習試合は見せてもらったけど、やっぱり本試合（？）はまた違うんだろうしなぁ。
色々な不安と楽しみを交えつつ、ギャラクシー団体の旗揚げは近づいて来るのであった・・・なんてな。