しがない宇宙船

４月１９日　ギャラクシー団体　オフィス　PM１８：００
由羅「それじゃあ皆、準備はいいか？いいならバスに乗るぞ？」
俺の問いかけに皆が大丈夫と答える。どうやらもうバスに乗ってもいいようだな。
俺は皆を先導して、待たせていたバスに乗り込む。
さすがに親父の所で用意したバスだな、中もすごい奇麗じゃないか。
ディアナ「うぅ～何だかワクワクしますネ！」
しのぶ「そうだな。色々と得る者があるだろうから、よく見ておかないとな」
内田「世界に通用する選手になる為にも、先輩達の試合を見学するのはいいことよね」
うちの団体の選手達が盛り上がっている。
そう、何故こんなに盛り上がっているのかと言うと・・・。
４時間前
霧子「由羅さん、お父様からお電話です」
由羅「え？親父からですか・・・？わかりました」
親父め～～！！言いたいことはたくさんあるんだ、まずは何から文句を言ってやろうか！！
天馬「あ、由羅か？ちょっと話があるんだが・・・」
由羅「その前に・・・言いたいことがあるんだよ親父！！あんた何勝手なことばっかりして・・・」
天馬「（無視）今日タイタン有明で19:00頃から急遽プチイベントーみたいな感じでうちの団体が試合やることになったから見に来い」
人の言うことを無視した挙句に命令形だ。
何だってそんな急な話に俺たちが出向いてやらなければならないんだ。
天馬「ン？何だ・・・返事がないな。あ、そうか入るスペースがあるかどうか心配してるのか。ははは！馬鹿だなぁ、ちゃーんとお前達の観るスペースはとっておいてやるよ」
別にそんなことを考えてる訳じゃないんだが・・・。
その後も話を聞いていると、本当に突然行うことになったイベントだからそれほど人も集まらないだろうというわけで会場も大きい物では（いつもよりは、だが）ないらしい。そして、儲けることも考えてないらしい（嘘っぽいが）。
そして、一方的に話を終えると準備あるからとか言ってさっさと電話をきりやがった・・・。
霧子「何のお電話だったんですか？」
由羅「え、ええそれが・・・」
俺は電話の内容を説明した。
霧子「なるほど、それは是非見に行かないといけませんね」
由羅「え”！？マジですか！？」
俺の反応を見て霧子さんがさとすように言う。
霧子「もうすぐうちの団体も旗揚げが近いですし現場がどんな感じなのか、由羅さんに見せておきたいという気遣いかもしれませんよ？それにギャラクシーの旗揚げもタイタン有明ですし、見ておいて損は無いと思います」
う・・・確かに言われてみればそうかもしれない・・・そうか、親父のヤツ俺に気をつかっていてくれたのか。
ま、まあそういうことなら別に行ってあげてもいいんだからぁ！
そして、練習中のディアナ達にもそのことを伝え、今に至るという訳だ。
４月１９日　東京都　タイタン有明　PM18:45
由羅「着いたか～。っておい・・・かーなーりの人数じゃないかよコレ・・・。」
既に札止めとか言う看板が目に止まってるんですが？
何か軽くもめてる光景まで目に入って来るじゃないか。ま、まあ無視無視。
親父がいうには俺たちのスペースを用意してくれているということだから誰かに伝えればいいのかな？
？？？「あら、霧子じゃない？」
霧子「え？あ・・・！雪菜先輩じゃないですか！？」
霧子さんが嬉しそうに駆け寄る。霧子さんに声をかけたのはロングヘアーの良く似合う美人系のお姉さんだった。
由羅「え～っと霧子さん？そちらの方はお知り合いですか？」
霧子「あ、これは失礼しました。こちらの方は本島雪菜さんと言って天馬さんの秘書を務めている方です。ちなみに私を由羅さんの秘書に推薦してくれた先輩というのがこの雪菜さんです」
なんと！？そうだったのですか・・・。う～ん、なるほど・・・美人さんの知り合いはやっぱり美人さんなんだな・・・いや、よくわからないけど。事のついで・・・と言ったら言い方が悪いが霧子さんに自分たちのスペースが本当に空いているのかどうか聞いてもらった。
雪菜「ああ、それなら社長から話をうかがっております。こちらからどうぞ」
そうして俺たちは結構隠れるようにしてタイタン有明の中に入って行った。
何か外でもめてる人達には申し訳ないが・・・怒らないでね、てへっ☆