しがない宇宙船

俺たちはタイタン有明の会場内へと入り、会場中央席の最前列へと案内された。
普通に特等席じゃないか、ホント外でもめてた人達ごめん。
霧子「由羅さん、これが本日試合に出る選手と対戦表になります」
霧子さんがチラシのようなものを渡してくれた。
俺は早速チラシに目を通す。対戦する組み合わせはこんな感じらしい。
ボンバー来島VS　十六夜美響
マイティ祐希子VSフレイア鏡　
由羅「あれ？たった２試合でなんですか？」
霧子「はい、文字通りプチイベントなので・・・」
２試合でもこんなに・・・確か１０００人は入れるんだよな？ここ・・・。
それが満席ってことは・・・やっぱりメチャクチャ人気あるんだな親父の団体。
いや、団体としての評価もそりゃあるかもしれないが、やっぱり選手の魅力が半端じゃないんだろうな。
このチラシに出ているマイティ祐希子さんやフレイア鏡さんは映画やらCDやらも出していてほとんどアイドル扱いの二人だし、ボンバー来島さんや十六夜さんも確か最近写真集とかが馬鹿売れしてるんだよな。
よくよく考えれば俺でも知ってる４人なんだよな・・・。なるほど、いきなり開かれたにもかかわらず人がコレだけ集まる訳だな。
ディアナ「ア、始まるみたいデスよ？」
本当だ、誰かがリングにあがって来る・・・。って、親父じゃないか！アイツ、戦う気なのか！？
天馬「みなさん、本日は我が団体、新日本女子プロレスのプチイベントだよ！皆集合！！に集まっていただき誠にありがとうございます」
なんだ、どこかで聞いたような名前だな・・・。ってゆうかこのイベントそんな名前だったのか。
天馬「本当にプチイベントの域を出ないものではありますが、皆さんに少しでも充実した時間を送れたと思っていただけるような試合を我が団体の選手達が見せてくれることでしょう。それでは、楽しんで行ってください」
ワーワー！！
親父の挨拶が終わると同時に観客が盛り上がる。
な、なんかかっこいいな親父のヤツ・・・。ん？ふと、親父と目が合う。
天馬「・・・・・・・・・・・・」
あ、行っちまったか・・・。だが、あの視線・・・間違いなく親父はこう言っていた・・・。
「あがってこい・・・ここまでな」・・・と。
そして、選手入場が始まろうとしていた。